課題番号2021005

ページ番号1002206  更新日 令和4年3月18日 印刷 

研究課題

自動と手動の違いによる大動脈瘤径測定の検討

研究責任者

名古屋市総合リハビリテーションセンター 企画研究室 診療放射線技師 布谷 隆史

研究組織

放射線診断科部 医師 飯田 昭彦 :ROIの作成
放射線診断科  診療放射線技師 林絵美・後藤啓介・百石悟・満島岳珠 :データ処理

研究期間

令和3年10月25日~令和4年3月31日(予定)

対象者

2013年4月~2022年3月に当院で造影の胸部~腹部CT検査を受けた患者

利用する情報

造影の胸部~腹部CT検査(Thin Sliceのデータ)

情報の管理

当事業団における個人情報保護方針に沿って管理を行う

研究目的

大動脈瘤・大動脈解離診断ガイドライン上、大動脈瘤径の測定の計測はCT検査で単純および造影早期相の撮像が必須であり、必要に応じて造影後期相を追加するのが通常である。しかし、当院の患者に高齢者が多いことから腎機能に考慮し、単純撮影のみでの経過観察を行っている。
CT検査での瘤径は手術適応を決める重要な因子であり、計測には精確さと客観性が必要になる。
瘤径の計測には(1)center line法(2)最大短径を用いる方法の2種類の計測方法がある。ガイドラインの推奨はMPRを活用し大動脈の中心に直交した断面で計測する「center line法」であるが、当院は当時3Dデータで計測できる解析装置がなかったため、従来より読影医の手動による「最大短径を用いる方法」で行ってきた。しかしこの方法では2Dデータ上で測定するため、必ずしも血管に対して垂直な断面にはならない。
解析機器(3Dワークステーション)の更新により解析装置メーカーが変わり、単純CT画像から胸部大動脈・腹部大動脈の径がAIのマスク処理機能によりcernter line法で自動計測できるようになった。これにより計測から読影終了時間短縮につながる他、客観性についても期待される。
今回、従来の「最大短径を用いる方法」と医師手動による「center line法」、自動測定による「center line法」について計測精度を比較検討し、自動計測の臨床応用について検討することを目的とする。

研究方法

過去の造影CT検査データで、(1)従来通りでの計測(読影医作成)(2)読影医の手動によるcernter line法での計測(読影医作成)(3)新解析装置(3Dワークステーション)での自動解析(cernter line法)(技師作成)を行う。
測定点を上行大動脈、大動脈弓部、下行大動脈、腹腔動脈レベル、分岐部レベルの5点として、動脈径を計測する。

データ等の分析・評価方法
(2)の方法を基準の測定値と考え、他の測定法と相関係数、ブランド-アルトマン分析で比較して、どの程度誤差があるか調べる。

本研究に関する連絡先

名古屋市総合リハビリテーションセンター 企画研究室 布谷 隆史
愛知県名古屋市瑞穂区弥富町密柑山1-2
電話:052-835-3811(内線650 放射線科)

情報公開文書

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