学会発表 令和4年度(33件)

ページ番号1002510  更新日 令和5年9月27日 印刷 

  • 生田旭洋、石黒正樹、岡元信弥、伊藤寛之、若泉賢也、辻朋浩、小川鉄男、佐藤千香子
    A型ボツリヌス治療後の斜面板を使用した立位訓練と電気刺激が歩行能力に与える影響
    第30回 愛知県理学療法学会学術大会
    2022年4月23日
    名古屋国際会議場
    下肢痙縮筋に対するA型ボツリヌス治療(以下、BoNT-A)後の理学療法は、臥位でのストレッチなど静的なものが多く、歩行に影響が少ないと報告がある。今回、上肢rTMSとBoNT-A後に麻痺側下肢への斜面板を使用した立位訓練と電気刺激を行い、歩行能力への影響を検討した。斜面板を使用した立位訓練と電気刺激を行うことで、筋緊張の改善や歩行時の前足部への荷重が促され、歩行速度の向上に繋がった。
  • 鈴木美紗、石黒正樹、福井樹理、柏木晴子、林春江、西出有輝子、松尾稔、辻朋浩、小川鉄男
    障害者支援施設における脳卒中者の実用的移動能力分類の推移
    第30回 愛知県理学療法学術大会
    2022年4月23日
    名古屋国際会議場
    脳卒中の維持期における介護保険領域や外来リハビリテーションでの歩行能力改善の報告はあるが、障害者自立支援施設における機能訓練の報告は少ない。今回、当施設入所者で機能訓練を受けた脳卒中者の歩行能力と移動範囲の変化を調査した。その結果、歩行能力や実用的な移動能力の向上が見られた。外出能力の拡大には、障害特性に応じた外出手段の選択や、代償手段の獲得が必要である。
  • 小林直樹、庵本直矢、渡邉史織、池場奈菜、稲垣亜紀、堀本佳彦、佐藤千香子、小川鉄男、後藤啓介、日比野新
    拡散テンソル画像を用いた脳卒中後上肢麻痺の予後予測
    第63回日本神経学会学術大会
    2022年5月18日~21日
    東京国際フォーラム
    脳出血患者に対して退院時のFMA-ULを予測する因子に、拡散テンソル画像により算出したFAを、加えることで予測精度と回帰式を算出することとした。対象は脳出血患者で発症から2カ月以内の13名。退院時のFMA-ULの予測精度高めるための要因と決定係数(R2)を求めた。退院時FMA-ULを説明する因子として、入院時FMA-UL、内包後脚、前放線冠のFAが抽出された。R2は0.929であった。脳画像評価を加えることで予測精度が向上し、リハビリテーションの内容の吟味や目標設定を行いやすくなる可能性が示唆された。
  • 福井樹理、柏木晴子
    「料理」に困難を生じた高次脳機能障害者に“献立表”を用いて介入した事例
    第30回愛知県作業療法士学会
    2022年5月21日
    オンライン開催
    高次脳機能障害者は、病棟における日常生活動作は自立していても退院後の社会生活で困難を生じることが少なくない。病院退院後、障害福祉サービスの自立訓練を利用し、本人の家庭生活の役割である「料理」の中で献立表を用いた介入を行った。その結果、買い物や在庫管理時の材料の重複や料理中の工程の混乱などの失敗がなくなり、献立表という補償手段を用いることで家族に料理を振る舞う役割の再獲得に至った。高次脳機能障害者は退院後の実生活で問題点が出現しやすいことを医学的リハの期間から予測し、専門的な支援を継続的に受けられるように調整していくことが重要である。
  • 生田旭洋、石黒正樹、岡元信弥、若泉賢也、辻朋浩、佐藤千香子、稲垣亜紀、堀本佳彦
    高頻度反復性経頭蓋磁気刺激(rTMS)と集中的理学療法が歩行能力に与える影響
    第63回 日本神経学会学術大会
    2022年5月21日
    東京国際フォーラム
    上肢repetitive Transcranial Magnetic Stimulation(以下、 rTMS)後の集中的作業療法が上肢機能に与える影響は多く報告されているが、下肢rTMS後の下肢機能や歩行能力への影響を検証した報告は少ない。今回、下肢rTMS後における集中的理学療法が歩行能力に与える影響について検討した。その結果、下肢rTMS治療後の評価について歩行能力の向上が認められた。下肢rTMSと集中的理学療法を実施することで、歩行能力が改善することを示唆した。
  • 森田勝
    リハビリテーション会議にてLife Space Assessmentを活用した一症例
    第30回 愛知県作業療法学会
    2022年5月21日~6月5日
    オンライン開催
    リハビリテーション(以下、リハ)会議に併せてLife Space Assessment(以下、LSA)を支援内容に活用することで、身体機能面と生活活動度の双方が向上した症例を経験した。本症例の生活活動度が向上した要因として、LSAを基に訓練の目標設定や情報共有をリハ会議の中で実施し、各時期に適した訓練や支援が提供できたためと考える。
  • 柏木晴子、福井樹理、石黒正樹、小木曽将史、小川鉄男
    障害者自立支援施設における社会復帰に向けた作業療法士の関わり
    第30回愛知県作業療法学会
    2022年5月21日~6月5日
    オンライン開催
    障害者支援施設を入所利用した症例に対して、社会復帰に向けた介入の機会を得たため、経過を報告した。入所初期は、IADL向上のため、調理および掃除動作の個別訓練を行い、集団訓練では、作業課題を通して代償手段の定着を図った。入所中期には就労継続支援B型事業所の利用を見据えた作業課題を導入した。結果として、入所期間でFAIおよびLSAの点数が改善した。また入所時には身体機能の回復希望が強かったが、退所時には生活動作に即した目標が挙がり、機能面から生活面へ意識が変化した。OTと支援員が協同して関わったことで、各時期に適した訓練を提供することにつながったと考える。 
  • 諸岡雅美、加藤美規子、加藤麻子、佐藤裕紀、鈴木美代子、山田和子、石田由紀、林秀幸、鈴木朋子
    愛知県における失語症者向け意思疎通支援者派遣事業の成果と課題(3)-意思疎通支援者、ケアマネジャー、事業担当STによる単身の失語症のある人への連携支援事例より-
    第23回日本言語聴覚学会
    2022年6月
    朱鷺メッセ(新潟県新潟市)
    事例の医療リハ担当STであり、愛知県高次脳機能障害支援拠点機関で失語症の専門相談支援に従事愛知県失語症者向け意思疎通支援事業担当でもある発表者の視点から、ケアマネジャー、失語症者向け意思疎通支援者、STの連携による、単身で地域生活を始めた失語症者への派遣事例について支援経過を提示し意思疎通支援者活動報告書から支援内容と課題を抽出し、実践上の示唆と課題を示した。
  • 山田和子、佐藤裕紀、鈴木美代子、諸岡雅美、石田由紀、林秀幸、鈴木朋子
    愛知県における失語症者向け意思疎通支援の成果と課題(2)-サロンへの接続支援を行った2事例より-
    第23回日本言語聴覚学会
    2022年6月
    朱鷺メッセ(新潟県新潟市)
    愛知県では2020年9月より失語症者向け意思疎通支援派遣事業を開始。今回の2事例については担当STが橋渡しをして初めて派遣事業を利用した。サロンへの参加は社会参加の第一歩であり、その後の社会参加の促進や積極的な派遣利用へとつながっていくと思われる。支援事業の普及や派遣者の要望なども聞きながらよりよい派遣事業の構築が必要である。
  • Naoya Anmoto、Shiori Watanabe、Yuho Okita、Takashi Takebayashi
    An approach to prevent learned non-use of hemiplegic hands after stroke
    2022 OT EXCHANGE
    2022年6月9日~10日
    Melbourne Park (Australia) hybrid開催
    亜急性期でCI療法を実施した36例を後方視的に解析した結果、運動機能のみならず、麻痺手を使用した行動が抑制されることを予防することができた可能性が考えられた。
  • 小林直樹、庵本直矢、小川鉄男
    脊髄損傷者へのReoGo®-Jの有用性の検討
    第59回日本リハビリテーション医学会学術集会
    2022年6月23日~25日
    パシフィコ横浜(オンライン開催)
    近年、上肢ロボットを使用したリハビリテーション医療が進められている。今回、C6頚髄損傷により完全麻痺を呈した症例に対してReoGo®-Jを自主練習として使用し、有害事象なく安全に実施可能であったため報告する。
    10代男性、脊髄損傷と診断され、残存機能はC6レベル、ASIA:A。理学療法、作業療法を1日40~60分実施。ReoGo®-Jを使用した自主訓練は1日20分を週2~3回、6週間実施し、合計20回とした。ROM、MMT、FRT、目標動作のすべての評価項目で改善を認めた。C6以下完全麻痺を呈した頸髄損傷者ReoGo®-J を使用した自主練習を実施し、有害事象は確認されず安全に実施可能であることが考えられた。
  • 服部峻士、庵本直矢、佐藤千香子
    拡散テンソル画像を用いた上肢機能の予後予測が有効であった脳出血1例
    第59回日本リハビリテーション医学会学術集会
    2022年6月25日
    オンライン開催
    拡散テンソル画像は、リハビリテーションの介入方針を決める上で有用な指標となるが、脳卒中後の上肢麻痺に対して有効活用した報告は皆無である。そこで今回は拡散テンソル画像による指標を参考に上肢麻痺の予後予測を立てた上で、作業療法の介入戦略を策定した。その結果、上肢機能の良好な回復が得られた事例を経験したため報告する。
  • 鈴木小有里、福山幸子
    日常生活動作の獲得と定着を目指した先天視覚障害者の支援における視覚リハの役割
    第30回視覚障害者リハビリテーション研究発表大会
    2022年7月15日~17日
    名古屋国際会議場(ハイブリッド開催)
    訓練により習得した日常生活動作を実際の日常生活の中で活かしにくい先天視覚障害者に対し、動作の習熟と定着を目指した支援事例の報告と、新しい視覚リハの役割の提案。
  • 松枝孝志
    職場復帰に向けた視覚リハ訓練とジョブコーチ支援の一例
    第30回視覚障害者リハビリテーション研究発表大会
    2022年7月15日~17日
    名古屋国際会議場(ハイブリッド開催)
    休職中の中途視覚障害者に対し、視覚リハ、復職支援、復職後のジョブコーチ支援を視覚リハの専門家が行い、復職と就労の継続につなげた事例報告。
  • 林絵美、布谷隆史、後藤啓介、満島岳珠、百石悟、飯田秀博、福田哲也、飯田昭彦
    脳循環代謝定量測定法([15O]Gas-PET)における完全無採血定量法の臨床適応に関する検討
    日本核医学会PET核医学分科会
    2022年7月31日
    甲府記念日ホテル(山梨県甲府市)
    39例に対して、「動脈採血による絶対定量画像」と「無採血法による無採血定量画像」の画像診断を行った。診断結果を比較し無採血法の臨床応用を検討した。結果:絶対値定量評価は真陽性率50~88%、相対値定性評価は真陽性率100%の診断一致であった。結論:定量値を絶対的数値として診断に用いる場合は結果が異なる可能性を示したが、視覚的な濃度差はほぼ一致するため、局所異常検出目的の場合は無採血法の臨床応用が可能である。
  • 田中芳則
    ICT訪問相談をきっかけとした日常生活支援
    第36回リハ工学カンファレンス from 中国・四国支部
    2022年8月20日
    オンライン開催
    筆者がICT(情報通信支援技術)以外の利用者本人の困りごとを拾い上げ、生活を豊かにするための工夫や対応について行った事例を報告する。50代男性(頸髄損傷)への訪問相談では、パソコン操作環境の整備から入浴用クッションの製作へとつながった。しかし必ずしもうまくいかない事例もあり、利用者本人の環境に目を配り、ニーズを引き出して在宅生活を維持することが「住み続けられる まちづくり」につながると認識すべきである。
  • 長束晶夫
    3Dプリンタ製触読数字ブロックの紹介 ボランティアとの協同事例
    第36回リハ工学カンファレンス from 中国・四国支部
    2022年8月20日
    オンライン開催
    なごや福祉用具プラザでは自助具製作をボランティアグループと協同で行なっている。今回視覚に障害のある方から、電話時の電話番号をメモするために、また趣味の競馬の予想ができるように触読できる数字ブロックの相談を受けた。新しく加わったボランティアと協同して3Dプリンタで製作した自助具について事例を通して紹介する。
  • Hajime Tanaka、Ayami Yoshihara、Emi Ito
    On-road driving assessment for people with brain injury using an event data recorder
    18TH WFOT CONGRESS
    2022年8月30日
    オンライン開催
    脳損傷者の運転適性を判断する際には実車運転評価が有効とされているが、評価者の主観に左右されやすいという欠点がある。本研究では、イベント検知機能を有するドライブレコーダーを用いて、運転行動を客観的に評価することを目的とした。対象は、脳損傷者26名および教習指導員26名であった。実車運転評価は、ドライブレコーダーの装着された教習車両を用いて、約5kmの市街地を運転した。ドライブレコーダーは、事前に設定された閾値を上回る急な速度・加速度の変化がみられた際に、注意挙動として検出した。脳損傷者は、12件のイベントが検知されたが、教習指導員は運転エラーに基づくイベントは検知されなかった。ドライブレコーダーを用いた運転行動評価は、脳損傷者が運転再開または中止を検討する際の客観的な判断に役立つ可能性がある。
  • 渡邉史織、小林直樹、庵本直矢
    回復期にける脳卒中後上肢運動失調に対するロボット療法の治療
    第56回日本作業療法学会
    2022年9月15日
    国立京都国際会館(オンライン開催)
    運動失調は振戦や測定障害などの現象を引き起こし、到達運動過程における上肢の協調運動障害をもたらす。今回は、脳卒中後運動失調を呈した症例に対して、運動失調に対する従来の訓練(ROM訓練や重錘負荷訓練)と上肢機能練習用のロボットデバイスであるReoGo®-Jを使用した訓練(以下、Reo訓練)との効果比較を行い、Reo訓練が上肢機能に与える影響を検討したところ、発症からの経過時間に関わらず、従来訓練と比較しReo訓練実施後の評価にて上肢活動量の改善を認めた。
  • 伊藤竜二、柏木晴子、森田勝、日比野新、田中創
    没入型VRを用いた買い物課題の妥当性の検討
    第56回全国作業療法学会
    2022年9月16日
    京都(オンライン開催)
    本研究は、健常者を対象にVR課題を実施し、視覚性の注意課題、即時記憶、有効視野検査との相関を調べた。VR課題は対象者全員が12カ所すべての探索が可能であった。探索時間とTMT、Tapping Span、UFOVとの相関を調べたところ、 TMTはpartAは2カ所、partBは4カ所、UFOVはtest3は4カ所に有意な正の相関(p<0.05)がみられた。 隙間なく商品が並んでいる陳列棚から目的の商品を探索するために干渉刺激に対して適切に情報を処理する能力を要する課題であることが示唆された。 
  • 吉原理美、田中創、佐野恭子、稲垣亜紀
    脳損傷患者における自動車運転評価後の安全運転相談に関する実態調査
    第56回日本作業療法学会
    2022年9月16日
    国立京都国際会館
    脳損傷などの一定の病気に該当する場合、運転を再開するためには都道府県の運転免許センターで安全運転相談を受ける必要があるが、外見では判断できない高次脳機能障害を有する脳損傷患者は手続きが曖昧になっているケースが少なくない。本研究では当センターにおける自動車運転評価を受けた77名にアンケートを実施し40名の回答を得た。安全運転相談を受けずに運転再開している者が14名存在し、医療機関において系統だった教育機会の提供が必要であり運転免許センターとの綿密な連携強化が必要と考えられた。
  • 小山菜都美、福岡良太、小木曽将史、上野伊生
    単身生活者向けグループワークについての考察―金銭管理と家事グループワークの試行から―
    中部ブロック障害者自立訓練事業所協議会・研修会
    2022年10月7日
    オンライン開催
    生活管理(家事、金銭管理)に関する新たなグループワークプログラムを試行した結果、参加者が今後の生活を考えるきっかけ作りとなり、調理訓練やADL訓練の導入につながったケースがあった。均質的な情報提供の役割や参加者同士の交流のきっかけにもなり、今後も継続して実施していく予定である。グループワークへ参加することで関心が高まったことを、訓練やケースワーク上の取り組みに効果的につなげていく仕組みづくりについても検討していきたい。
  • 伊藤寛之、岡元信弥、生田旭洋、石黒正樹
    機能的電気刺激を併用した歩行練習が脳卒中患者の歩容と歩行能力に及ぼす影響-ABAデザインによる検討―
    日本神経理学療法学会
    2022年10月15日
    大阪国際会議場(グランキューブ)
     一定の筋活動を制御する歩行は、網様体脊髄路や脊髄の歩行パターン生成期が関与し、高度に自動化されている。しかし、脳卒中患者では、皮質脊髄路の損傷により歩行に関与する神経回路が十分に活動できず、非効率的な跛行が生じる。機能的電気刺激は末梢の筋活動を誘発し、皮質脊髄路の興奮性が高められることが報告されている。今回、FESを併用した歩行練習が、歩容と歩行能力に及ぼす影響について検討した。
  • 若泉賢也、生田旭洋、岡元信弥、石黒正樹
    ボツリヌス治療と機能的電気刺激の併用が立位バランスに与える影響~重心動揺計を用いた足圧中心の検討~
    第38回 東海北陸理学療法学術大会
    2022年10月29日
    オンライン開催
    近年、単体でのボツリヌス治療や機能的電気刺激(以下;FES)がバランス能力の向上に関与することが報告されている。しかし、両者を併用した報告は少ないため、ボツリヌス治療後にFESを併用し、立位バランスに与える影響を重心動揺計を用いて検討した。その結果、重心移動距離の延長を認め、立位バランスおよび歩行能力の向上に寄与したことが考えられた。バランスだけでなく歩行時の重心移動への影響を検討することが今後の課題である。
  • 岡元信弥、伊藤寛之、生田旭洋、石黒正樹
    脳卒中片麻痺患者の歩容に着目して 2チャンネルの機能的電気刺激を行った1症例
    第38回東海北陸理学療法学術大会
    2022年10月30日
    オンライン開催
    本症例は、前脛骨筋および中殿筋の2チャンネルの機能的電気刺激を行ったことにより、刺激した筋の出力が向上し、歩行動作の再学習が得られたことで下肢機能や歩行能力・歩容の改善を認めた。装具の使用が困難な場合であっても、機能的電気刺激は有効な一手段となりうることが考えられた。
  • 阿部圭佑、清水隆司、伊藤寛之、石黒正樹
    パーキンソン病患者のすくみ足に改善を認めた一症例 -下肢協調運動障害に着目して-
    第38回 東海北陸理学療法学術大会
    2022年10月30日
    オンライン開催
    パーキンソン病のすくみ足の原因として下肢協調運動障害が考えられている。協調運動の要素には筋出力の時間配列と強度配列がある。今回、筋出力の強度配列に対する介入がすくみ足に及ぼす影響について検討した。その結果、筋出力における左右差のばらつきが減少、すくみ足が改善した結果が得られた。今後は評価結果がどの程度歩行動作に影響を及ぼしたかを検討することが課題である。
  • 角友華、伊藤寛之、清水隆司、石黒正樹
    脳梗塞発症後、離床時間の拡大に難渋した症例 -腰部痛に着目して-
    第38回 東海北陸理学療法学術大会
    2022年10月30日
    オンライン開催
    脳卒中患者は長期臥床安静や身体活動量の低下によりADL能力の低下が起こりうると報告されており、自宅退院に当たって離床時間の拡大は重要であるといえる。今回、脳梗塞発症後に抑うつや腰部痛、右上四分盲を認め、介入により腰部痛や抑うつの改善は図れたものの、離床時間の延長に至らなかった症例を経験した。能動的に離床できるような環境設定をするなど、離床時間に影響を及ぼす因子を検討する必要がある。
  • 遠藤拓真、福岡良太、小木曽将史、上野伊生、小山菜都美
    機能訓練プログラムの課題 自立生活援助の実践を踏まえて
    全国障害者リハビリテーション研究集会2022
    2022年11月10日~11日
    千葉市美浜文化ホール、オンライン開催
    自立生活援助での支援内容に一定の傾向がみえたが、既存の機能訓練ではアプローチできていない現状があった。そのため傾向を踏まえて新たにグループワークを試行しており、結果として課題意識を持ったうえで機能訓練プログラムへの導入へとつながった。自立生活援助での訪問により実生活の状況を把握することで実生活での課題を確認でき、より有効な機能訓練プログラムへと反映することができると思われる。
  • 片桐美枝
    高齢夫婦における「排せつケアコールセンター」での相談事例
    第8回ウィメンズヘルス学術大会
    2022年11月26日
    ステーションコンファレンス川崎
    「名古屋市高齢者排せつケアコールセンター」は、令和4年度から相談体制の拡充に伴い理学療法士が参加することになった。高齢者の排泄における困りごとには尿漏れや便秘といった本人の悩みから、介護負担による家族の悩みなど多岐にわたる。今回対面相談に至った、高齢夫婦の相談事例を経験したので報告する。
  • 田中芳則、白尾友志
    重度障害者用意思伝達装置MCTOS(マクトス)及びCYIN®(サイン)福祉用の導入事例
    全国難病センター研究会 第38回研究大会
    2023年1月28日
    オンライン開催
    これまでの重度障害者用意思伝達装置の導入は既存のスイッチで対応する事例がほとんどであったが、筋萎縮性側索硬化症(以下、「ALS」という。)による閉じ込め症候群(TLS)や、指の動きや瞬き、眼球の動き等が困難になり、既存のスイッチが使えず、コミュニケーションが取れない方への支援として、2種類の意思伝達装置(高機能バイオスイッチ[MCTOS Model WX](株式会社テクノスジャパン)とCYIN®福祉用(サイバーダイン株式会社))を導入する機会を得た。70代女性と60代女性のALSの方に対して名古屋市身体障害者更生相談所の訪問診査に同行し、本人への質問に対するYes/No正答率、支援体制(家族や支援者の協力、使用環境等)、家族(娘)と本人の意思疎通・想いを聞き出したいとの強い希望等を確認し、十分な使用効果が見込まれるとの判断から支給適当の判定結果となった。
  • 石黒正樹、福井樹理、林春江、西出有輝子、小木曽将史、福岡良太、杉山奈美枝、松尾稔
    障害者支援施設における自立訓練の多職種連携について:効果測定からみた課題
    日本リハビリテーション連携科学学会
    2023年3月11日
    目白大学 さいたま岩槻キャンパス
    障害福祉サービスにおける自立訓練について、利用者23名を対象として求められる支援・連携を検討した。活動や参加の評価指標は向上し、主体性、自己認識は有意差を認めなかった。居宅訪問や職場面談、社会資源見学にリハ専門職が積極的に関わっていることから、活動や参加指標に一定の効果を示したと考える。主体性や障害認識は、自立訓練期間を通して変化し得るかも含め今後も検討が必要である。
  • 小木曽将史、石黒正樹、柏木晴子
    機能訓練事業における主体性向上に向けた支援:多職種連携で支援した事例からの考察
    日本リハビリテーション連携科学学会
    2023年3月11日~12日
    目白大学さいたま岩槻キャンパス
    機能訓練事業において主体性に関する評価指標を導入したところ、主体性の向上が認められた事例を経験したため、主体性を高めるための支援について示唆を得ることとした。主体性を高める支援においては、多職種連携のもと活動・参加の拡大に向けた段階的な支援によって意欲や自信の向上を図り、本人自身が生活を自己決定できるように支援することが重要であることが示唆された。
  • 佐藤晃、下田誠、松井和夫
    名古屋市障害者住宅改造補助事業から見る腎臓機能障害者の住宅改造
    第13回日本腎臓リハビリテーション学会学術集会
    2023年3月18日~19日
    大宮ソニックシティ
    名古屋市障害者住宅改造補助事業において訪問相談した、腎臓機能障害者の健康状態と生活機能、住宅改造の内容の報告。