障害者の方へ

ページ番号1000705  更新日 令和5年4月18日 印刷 

視覚障害リハビリテーションサービスの内容や、対象者、費用、ご利用の流れなどについてご案内します。

1.サービス内容

利用の形態について
利用の形態 説明
1.通所   自宅などから通所して行う訓練です
2.訪問 

通所が困難な方および自宅内や自宅周辺の訓練を希望される方に対して、

視覚支援員が訪問して行う訓練です。

3.入所  自宅などからの通所が困難な方に対して、入所して行う訓練です。
訓練時間は、土曜日、日曜日、祝日をのぞく平日の9時30分~16時00分です。

 

(1)相談

 見えなくなったり、見えにくくなったことで起こる生活上の様々な問題について、相談支援を行います。

写真 歩行訓練

(2)歩行訓練

 眼が見えづらくなると、足元の段差や障害物に気づかなかったり、夜歩きづらくなったりするなど、安全に移動が行えなくなることがあります。

 そこで、移動について困りごとがある方を対象として、白杖を使って安全に移動するための練習を行っています。白杖操作の練習のほか、視覚以外の感覚をうまく使って周囲の情報を手に入れる練習や得られた情報から状況を判断する練習も実施しています。それぞれの方の見え方の状況に合わせて実施しています。

 屋内歩行・屋外歩行・道路横断・公共交通の利用などの基本の訓練が終了すると、実際に移動する場所を歩く練習を行います。必要性に応じて夜などの暗い時間や混雑している環境を歩く練習も行います。また、ガイド歩行(手引き歩行)の受け方や、家族や支援者に対してガイド歩行の紹介も行っています。

 見えない・見えづらい状態での歩き方を習得する事で、買い物や行きたい場所への移動の安全性が向上します。自分の力で外出することや移動できる範囲が広がる事は、移動面だけでなく気持ちの部分でも安心感や自信につながります。

写真 歩行訓練

(3)パソコン訓練(ICT訓練)

 パソコン訓練(ICT訓練)ではパソコン、携帯電話・タブレット、デイジー再生機という読書や録音をするための機器、点字ディスプレイ、その他の機器の操作訓練を行います。

 パソコンでは、Windowsのパソコンを用い、画面の見やすい設定をしたり、スクリーンリーダーという画面の情報を音声で読み上げるソフトを用いて、音声を聞きながら操作をする練習をします。また、携帯電話やタブレット操作では、日常的な連絡手段を始め、便利なアプリ紹介などを行いながら進めています。その他見やすい設計や音声ガイドがある機器の紹介やその操作練習を行います。

 これらの機器を利用することにより、日常的に必要なメモなどの文字手段を身に付けたり、インターネットを活用した情報収集・メール・ネットショッピング、読書や趣味を広げる手段を身に着けることができます。

 視覚障害といっても見え方は様々で、生活環境やこれまでの経験も一人一人違います。どんな機器をすでに持っているか、またどんな訓練を行うと今後の生活に役立つか、個々に合わせて訓練の計画を立てて進めています。

写真 点字訓練

(4)点字訓練

 文字を太く大きく書いたり、ルーペや拡大読書器を用いてもよく読めない、すぐに疲れてしまう、時間がかかり効率的でないなどの場合、別の読み書き手段の選択が必要かもしれません。

 その一つとして点字があります。訓練では、6つの小さな点で構成されている点字を、まずは指先で読む練習をします。その後、書く練習を行います。書く道具は点字器、点字タイプライター、点字ディスプレイなど様々ありますが、個々の必要性によって選択します。

 点字の活用方法は、物を仕分けするための印つけ、メモや日記の読み書き、読書、仕事や学習の手段など様々です。個々の困りごとの解決に向けて、目標を立てて訓練を行います。全く新しい手段の獲得であるため、習得には時間もかかり、根気も必要です。残念ながらスラスラと読めるようにならない場合もあります。ただ、指先で点字をたどり、文章の意味が読み取れた時の喜びは、読書をあきらめていた人にとって格別なものとなるようです。

写真 ADL訓練の裁縫

(5)日常生活訓練

 日常生活訓練では、様々な場面(食事、調理、掃除、裁縫、身の回りのことなど)の動作において、視覚に代わる確認方法や工夫を身に付けていきます。また、道具や福祉サービスの情報、その使用法について知り、それらを活用していくことで、安心、安全に効率よく生活できるようになることを目指します。一人一人の生活環境や家庭での役割に合わせて目標を立て、困りごとの解決に向けて訓練を行っていきます。

 

 

写真 ロービジョン訓練

(6)ロービジョン訓練

 ロービジョンとは見えにくさにより、困りごとを抱えている弱視の方のことです。ロービジョン訓練は、視力や視野を有効に活用するための道具や工夫を練習する訓練です。

 自分に合った拡大読書器やルーペの使い方を練習したり、外出時の眩しさを軽減するための遮光レンズの体験もしています。

(7)その他

 視覚障害支援用具の紹介や使い方の説明、身体運動を中心としたレクリエーション、各種行事の開催、各種情報の提供などを行います。

2.対象者

満15歳以上の視覚に障害のある方。
(身体障害者手帳の有無に関らず、相談の対象となります。)

3.サービス利用時間

訓練時間は、土曜日、日曜日、祝日をのぞく平日の9時30分~16時00分です。

4.費用

利用料は通所(1日あたり)約800円、訪問(1日あたり)約1000円となります。
1日あたりにかかる費用は利用料(1割負担)となります。

※訓練にかかる利用料は、所得に応じて月額の上限があります。
※利用形態、利用方法により、費用は異なってきますので、詳しくはお問い合わせください。
※給食はありません。食事については別途ご用意して頂いています。

5.ご利用の手続き

ご利用までの流れ

順番

内容

1

相談(予約制)
現在の生活状況やお困りの点、今後のご希望などを確認させていただきます。

利用に至らない場合は、継続的な相談、各種情報の提供、他機関の紹介などを行います。

2

必要書類提出

眼科診断書など利用にあたって必要な書類をご自宅・医療機関で作成していただき、提出していただきます。

3

利用決定
提出していただいた書類をもとに、当施設にて利用の検討を行います。

4

お住まいの市区町村にて手続き
当施設を利用するにあたって必要な障害福祉サービス受給者証の発行手続きを各市区町村にて行っていただきます。

5

利用開始
障害福祉サービス受給者証発行後、利用開始となります。

利用形態、利用方法により、若干手続きが異なってきますので、詳しくはお問い合わせください。

6.利用者の声

これからの人生を生きていく元気をもらうことが出来ました。

Aさん 60代男性

定年退職後に緑内障で急に視力が低下してしまいました。日々できないことが増えていき、単身での生活が立ち行かなくなることに危機感と不安を覚え、利用に至りました。

行った訓練:歩行訓練、日常生活訓練、点字訓練、パソコン
訓練期間:13カ月

同じ障害を持つ仲間との出会いもあり、お互いの気持ちを共有したり相談したりすることで、これからの人生を生きていく元気をもらうことが出来ました。訓練を終えた今では、視覚支援課を利用してよかったと思っています。

7.その他

YouTubeにて視覚支援課の紹介動画を公開しています。

職員が各種訓練についての説明をしています。

視覚支援課のご案内パンフレットがあります。
通常版と視覚障害をお持ちの方向けのロービジョン版の2種類がありますが、内容は同一のものです。

お問い合わせ先

ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。また見えにくくて困っている、どこに相談したらよいかわからないという場合にも下記までお問い合わせください。

相談課:052-835-4005                                                           視覚支援課:052-835-3523
 

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