事業報告書・計算書類

ページ番号1000579  更新日 令和5年8月4日 印刷 

名古屋市総合リハビリテーション事業団「事業報告書」をご覧いただけます。

令和4年度 事業報告書 (一部抜粋)

 令和4年度においても新型コロナウイルス感染症が猛威を奮い、社会活動に大きな影響を与えました。当事業団においても、とりわけ第7波以後の影響は大きく、クラスターの発生により附属病院や障害者支援施設の利用制限を余儀なくされ、患者数や利用者数の低下につながりました。
 一方、国土交通省のモデル事業である「社会復帰促進事業(自動車事故被害者支援体制等整備事業)」の補助金を活用した高次脳機能障害支援事業の拡充、高齢者排せつケア相談支援事業の拡充、障害者スポーツ振興事業の拡充など、新たな地域支援の取組みを展開しました。また、障害者スポーツセンターの第4期指定管理については、指定管理者として指定されました。
 今後も名古屋市域・愛知県域における障害者リハビリテーションの中核施設、高次脳機能障害の支援拠点機関として、引き続き地域との連携を図り、職員一同邁進していく所存でございます。
 第4次経営戦略計画の最終年度にあたる令和4年度において重点的に取り組んだ事項は、以下のとおりです。

(1)経営戦略計画の推進(最終年度)、診療報酬改定への対応

 第4次経営戦略計画(令和2年度~令和4年度)については、全体を通し、新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けた3年間となりました。これまでの実績を維持するとともに、目標を達成することができなかった成果目標については、より一層の努力と改善に向けた検討を行ってまいります。
 また、令和4年度診療報酬改定に適切に対応しました。特に入院基本料の算定に係る改正への対応として、データ提出加算について、令和5年4月の施設基準届出に向けて、各部署協同で体制整備しました。

(2)収支状況の改善

 診療報酬はじめその他収入の確保、経費削減について引き続き全職員に対し経営意識の醸成を図るとともに、経営戦略会議などにより運営・稼働状況の把握、改善検討を行いましたが、新型コロナウイルス感染症のクラスターによる附属病院や障害者支援施設の利用制限が大きく影響しました。今後も名古屋市と協議を行いながら、収入状況の改善に努めてまいります。

(3)高次脳機能障害支援事業の拡充

 令和4年度9月から国土交通省の「社会復帰促進事業(自動車事故被害者支援体制等整備事業)」の補助金を活用し、対象者の発見から訓練の提供、地域生活移行・定着まで、切れ目のない支援の実現に向けて取り組みました。とりわけ、ネットワーク構築支援として、訓練を必要とする方が他院退院後に適切な支援につながるように、病院訪問を実施し、連携を強化しました。
 また、なごや高次脳機能障害支援センターでは、高次脳機能障害のある方の自動車運転評価・相談や就学支援相談を行うなど、相談体制の確立に努めました。さらに、失語症会話支援カードの作成や令和3年度に作成したガイドブックの増刷・配布など広報の強化に取り組むとともに、関係機関に向けた「高次脳機能障害の評価」に関する研修や運転講習会を主催し、支援に関わる人材の育成に努めました。

(4)障害者スポーツの振興に向けた新たな取組みと名古屋市障害者スポーツセンター指定管理者選定への応募

 障害者スポーツの理解促進や普及啓発を図るため、障害者スポーツフォーラムやショッピングモールなどでの障害者スポーツ体験会の開催、市内小中学校への「障害者スポーツ体験出前授業」の拡充等を行いました。
 また、名古屋市が実施する、パラアスリートによる講演会・体験会、スポーツ用義足体験会への協力を行い、障害者スポーツの一層の振興に向けて取り組みました。 
 さらに、これまでの実績や障害者スポーツの振興を強化する提案を行い、障害者スポーツセンターの第4期指定管理者(令和5年4月1日~令和10年3月31日)として指定されました。

(5)なごや福祉用具プラザにおける名古屋市高齢者排せつケア相談支援事業の拡充

 令和4年4月から、在宅で排せつケアを行う介護者の負担軽減を図ることを目的に、排せつに関する困り事、悩み事について対面での相談に応じることができる相談窓口を設置しました。
 また、おむつの選び方について身近な場所で相談に応じることができるよう「おむつ選びの専門家」を養成するため、ドラッグストア等の従業員を対象に研修を行いました。
 さらに、高齢者排せつケアコールセンターでの電話相談や介護事業所の職員等からの相談窓口である排せつケアヘルプデスクの設置など、排せつケアに関する相談に対して、一体的に対応できるようになりました。

(6)修繕積立金を活用した工事の実施

 安全・安心・快適な施設利用のため、事業団の繰越金から積み立てた「修繕積立金」を活用して、老朽化の進んでいたジョギングコースの改修工事(路面及び手すり)を行い、令和5年3月に完了しました。
 また、公衆Wi-Fi設置工事やネットワーク機器更新工事施工に向けた調整を行いました。

(7)人材確保と人材育成の強化など

 高い専門性を維持し、質の良いサービスを提供し続けるためには、次世代を担う人材の確保と育成が重要です。人材確保については、多部門で連携して戦略的・計画的な採用に努めるとともに、通常の就職説明会に加え、インターンシップを実施しました。また、新たな広報媒体・紹介会社の活用やターゲットを絞った就職イベント等へ積極的に出展するなど、採用広報も強化しました。
 人材育成については、新たな階層への研修の実施や課長・リーダー職への研修の強化などにより、職員全体の育成強化に向けて取り組みました。

(8)広報および研究活動の推進

 ウェブサイトやTwitter、Instagram、YouTubeなどの外部メディアや市広報媒体を活用し、事業団の専門性や取組みを分かりやすく周知し、利用に関する情報提供、関係機関との連携強化や支援技術の普及啓発を行いました。
 また、研究活動においては、リハビリテーション研究基金による研究、業務関連研究の活用や他機関との共同研究を推進し、研究環境の整備に努めました。

(9)新型コロナウイルス感染症への対応

 事業団内での感染状況に応じ、利用者、入院患者、入所者及び職員の安全を最優先に、国の方針やガイドラインに準じて迅速かつ適切に対応しました。
 クラスターの発生時には、名古屋市立大学病院感染制御室の助言もいただきながら、速やかに終息できるよう職員全員で対応しました。また、公的な医療機関の役割として、アフターコロナの入院患者受入れを行い、コロナ陽性患者の受入れについても名古屋市と協議を進めました。

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